【アニメ映画感想】どの層に向けての作品なのか「THE FIRST SLAMDUNK(映画スラムダンク)」原作ファンは1度は見た方が良いけど…

アニメ感想

 今回は、映画スラムダンクの感想記事です!!

 今回の感想記事は、スラムダンクの映画を観に行こうか悩んでいる原作ファンに向けて書いてます。

 また、スラムダンクを知らない人が「THE FIRST SLAMDUNK」を観に行けるかという問いは

 NOですね。

 スラムダンクを知らない人が見るのはオススメできません。

 感想の中では、スラムダンクを知らない人でも楽しめるという感想は多いですが、ちょっと懐疑的ですね。

 制作陣は、スラムダンクを知らない人にもと言っていますが、スラムダンクを知っている前提で話が作られていますので、スラムダンクを読んでから見るのをオススメします。

 「THE FIRST SLAMDUNK」は

こんな方は必見!

スラムダンクが好きな人で、多少の妥協を許せる人

リアルなバスケ描写を見たい人

 感想の前半は、映画のストーリー以外の部分についての感想になります。

 基本的にはネタバレをするつもりはありません!

 ですが、ストーリーのあらすじを語らないことには映画の感想を書くことはできませんので、原作が好きなら知っている知識のネタバレは許してください!!

 感想の後半は、映画を観た人向けに、ガッツリネタバレありでストーリーに触れて書きますので、映画をまだ観に行っていない人はご注意ください!

 今回の記事は、私のブログ史上初めての辛口記事になります。

 本当は、「THE FIRST SLAMDUNK」の記事を書こうか考えました。

 でも、私はスラムダンクがスポーツマンガで1番好きなんです。

 そんな思いの人はたくさんいるはず!

 そんなスラムダンク大好きな人たちこそ、「THE FIRST SLAMDUNK」を見ようか悩んでいる人は多い。

 そんな人たちに、私がスラムダンクの映画を見て感じた思いを伝えたいと考え、記事を書くことを決めました。

 ちなみに、マンガのスラムダンクの感想記事はこちらになります。

 【漫画感想】「スラムダンク」 私が墓場にまで持っていきたい漫画ベスト1位!

 そのほかにも、私がどれだけスラムダンクを愛しているのかは、この記事を見てもらえればわかります。

 【完結済みマンガおすすめ】心が震えたスポーツマンガベスト20を熱く紹介!!

 スラムダンクが大好きだからこその意見だと思って、生暖かい目で読んでください!!

あらすじ

 宮城リョータを主人公とした、新しいスラムダンク!

 宮城目線の山王戦です!

 あまりあらすじを書くとネタバレになるので、これ以上は言えない。

 唯一言えるのは、宮城の過去から未来までが描かれた映画です。

ネタバレあまりなし感想

公式サイト「I.T.PLANNING,INC. 2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners」から引用

フルCGは、良い面と悪い面があった

 私がスラムダンクが映画化すると聞いて最初にがっかりしたのが、フルCGになったことでした。

 予告を見ても違和感を感じていましたが、バスケのリアルな動きを追求するなら、CGじゃないとダメなのかなと自分に言い聞かせた上で観に行きました。

 結論から話すと、バスケの動きはとってもリアルでカッコよかった!!

 でも、バスケのリアルな動きを追求するあまり、CGのポリゴン感と言えばいいのか、違和感がありました。

 特に違和感を感じたのが、ところどころ、キャラの体格がロボットみたいに見えること。

 赤木の体格がちょっと細い気が…。

 最初のOPの絵がカッコよすぎた分、余計に目立った。

 やはり、原作の山王戦は、各キャラの表情一つとっても素晴らしかったこともあって、これは最後まで違和感がありました。

 PS3時代のゲームのムービーみたいだなっていうのが、正直な感想です。

 バスケのリアルな動きに力を全振りしたんでしょうね。

 これは、良い悪いで言えば、悪いの方でした。

 汗や表情がどうしても原作ファンは納得しないでしょう。

 でも、ところどころ、これ原作であった表情だ!!!

 ってテンション上がるところもありました。

声優さんは……

 映画スラムダンクで炎上騒ぎを起こした声優起用の発表問題。

 結論から言うと、ほとんどのキャラは問題ありませんでした。

 ただ、どうしてもダメだったキャラがいます。

 それは、マンガスラムダンクの主人公である「桜木花道」でした。

 私自身、旧作のアニメが大好きってタイプではなかったので、他のキャラは我慢できましたし、上映中に慣れました。

 ただ、桜木だけは最後まで慣れず…。

 特に、桜木が声を張り上げるシーンはダメでした。

 どうしてもジャイアンに。

 桜木が普通に喋るシーンはまだ我慢できる…。

 だけど、大声を張り上げるシーン…お前はダメだ。

 逆に、一緒に映画を観た妻は、普通に喋るシーンに違和感を感じながら見ていたとのこと。

 人によって感じ方が違うんだなぁと実感しました。

 これは、決して声優さんに文句を言っているわけではありません。

 桜木の声優さんは、ドラえもんのジャイアンで有名な木村昴さんです。

 制作陣は、木村さんを起用して演技指導をすることでジャイアンっぽさを消そうとしなかったんでしょうか。

 この部分は、原作の大ファンからするとショックでした。

バスケ経験者は必見の試合シーン

 何を隠そう。

 この私も、ミニバスから中高と6年以上バスケをやっていました。

 そんな私の感想は、今回の山王戦のバスケシーンの動きがめちゃくちゃリアル。

 元々、スラムダンクは、現実ではありえないスーパープレイで魅せる作品ではなかったため、今回のリアルCGの動きが素晴らしかったです。

 パス・フェイク・シュートの動作1つをとっても、拍手を送りたくなる。

 特に凄いと感じたのは、ディフェンスのシーン。

 山王のディフェンスの圧をあそこまで表現したのは本当に素晴らしい!!

 映像表現の凄さとは別ですけど、コート上での桜木の素人感ある動きがリアルで凄かった。

 オフェンスのシーンで、桜木そこにいても邪魔だよって感じの位置でパスもらおうとしていたりとか。

 その辺りの描写はかなり細かく描かれていた。

 また、映画スラムダンクを読み終わった後は、無性にバスケがやりたくなる!!

 このCGは、実際にアクターさんに動いてもらった映像を撮影して、それを基に映像を作ったそうです。

 バスケ好きにはぜひ見てもらいたい!!

 マンガでは伝えることができない、桜木の素人っぽい動きを表現したのは凄いと思った。

 そして、桜木が素人っぽい動きしているなぁって気づくのは、バスケの観戦が好きな人かバスケ経験者にしかわからないなってニヤニヤしながら見ていました。

ネタバレ満載感想

ここからはネタバレ満載!

 まだ「THE FIRST SLAMDUNK」を見たことがない方は、先に映画を見てから読むことをオススメします。

宮城のストーリーとしては◎だが…

公式サイト「I.T.PLANNING,INC. 2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners」から引用

 「THE FIRST SLAMDUNK」は、何といっても宮城の物語!!

 そして、長年謎だった井上先生の読み切り「ピアス」が宮城ではないのか問題に決着がつきました。

 やっぱり宮城だったのかー。

 そして、宮城は沖縄県出身で、妹がいたのね。

 これも初だよね。

 元々、スラムダンクは、キャラの家族関係や高校生より以前の過去ってほとんど不明でした。

 そのため、ここまで掘り下げられたのは宮城が初めてでしたね。

 そして、宮城の過去はヘビーでした…。

 兄が亡くなって、兄と比較され続けながら生きてきて、兄との絆であるバスケにすがって…。

 でも、原作で宮城が高校でバスケ続けるか悩んでいたとは言えない…。

 この宮城を絡めた湘北高校のメンバーとのオリジナルの絡みがどれもよかった。

 赤木が2年で宮城が1年の時の回想シーンとか良かった。

 でも、宮城が赤木のことをダンナって呼ぶようになった経緯は触れないんですなぁ。

 そして、赤城が2年生だった時の試合に三井は見に来てたんだね。

 やっぱり三井はバスケが忘れられないって描写は良かった。

 しかも、宮城が中1の時に、三井と会ってるんかい!!

 そのうえ、三井のことを兄と重ねたりもしてるし。

 そんなエモいシーンを追加した割には、その後にそのことに触れないんかい!!というツッコミが…。

 宮城も三井も、あの出会いを覚えているってことでいいのかな?

 それだったら、宮城は三井のグループにボコボコにされるのは辛かっただろうなぁ。

 あと、なぜ宮城の入院をケンカのケガではなく、バイク事故に改変したんだ??

 この辺りがどうしたかったのか分からん!

 全体的に、なぜ?ポイントが多かった。

 でも、宮城一家がインターハイを通して成長し、最後には、兄の死を乗り越えるという演出はよかったです。

 この辺の家族描写は、井上先生が連載当時に出せなかった大人の味なんでしょうね。

 確かに、スラムダンクの湘北メンバーの中で、1番ストーリーが薄かったのは宮城でした。

 その宮城が主人公で、こんな背景を持っていたとは。

 これは、原作ファンへのプレゼントみたいなストーリーでした。

 「THE FIRST SLAMDUNK」を見た後に原作を読み返したら、宮城の印象がガラッと変わるかもしれない。

 なんだかんだで、原作ありきな映画だったね。

不満点1 削りすぎじゃい!

 待望の山王戦でしたが、カットシーン多くない!?

 試合中に宮城の回想を挟んだ割に、なぜあのシーンをカットした!!っていうのが多かった。

 原作の山王戦の7割くらいはカットしたんじゃないかな。

 宮城以外がおまけって印象だった。

 前半ほとんどカット。

 原作の前半の最初の三井の一連のシーンは最高だったのに…。

 前半の桜木の活躍も丸々カット。

 赤木の葛藤ほとんどカット。

 魚住という存在をカットするとは、本気ですか!

 2年間待たせやがっては喋らせてよ~!!!

 流川なんて、仙道との回想がないので、初見からしたら、流川がパスだと!?って驚くシーンすらクエスチョンマークの連続だよね。

 なぜ桜木と流川をぶつけなかった…。

 桜木が不良からバスケットマンになった心情の変化バッサリカット…。

 キャラの心理描写がほぼ0だから、桜木のカンチョ―も意味不明。

 宮城にだけ焦点が当たれば満足なのですか。

 原作にあった、誰もが皆主人公って感じは残念ながら0に。

不満点2 初心者お断り!

 そもそも、スラムダンク知らない人がこの映画を観たら面白いと思ったのかな?

 唐突に始まる山王戦。

 そもそも、山王って何?

 いきなり全国大会なの?

 山王戦は決勝戦なの?

 山王戦に至るまでの経緯は、OPとかで分かるようにしてもよかったんじゃないだろうか。

 バスケの試合のスピード感を出したいために削ったんだろうなぁ。

 沢北の凄さ、山王の強さが最後まで分からなかった。

不満点3 最後はちょっと唐突な気が…

 試合後のシーンでどう終わらせるのか気になっていましたが、アメリカに渡った沢北が出会った相手チームのマッチアップの相手が…まさかの宮城って……。

 安西先生は行かせないでしょう…。

 日本一のプレーヤーは流川じゃなくて宮城がなったの?

 湘北のキャプテンは誰に託したの?

 あれから10日後で鬼キャプテンになるって宣言してなかった?

 ってモヤモヤが発生して終わった…。

 山王戦で宮城がずっとマッチアップしてたのは深津だったし、沢北とライバル関係にあったのは流川だったし…。

 流川と沢北がアメリカで出会う展開は希望したいけど、これは希望していなかった。

 多少、宮城が沢北のことを、同い年で日本一のプレイヤーで凄いって話はあったけど…。

 深津だってめちゃくちゃ凄いプレイヤーだったじゃん。

 しかも、神奈川のポイントガードには、牧と藤真がいるじゃん…。

 と、書けば書くほど違和感が残る。

 監督脚本が原作者なのに、この違和感は何なんだろう?

とにかくリアルを追求したバスケシーンは圧巻!

 先ほどから、不満点ばかり述べていましたが、バスケ経験者としては、バスケの試合描写は本当に素晴らしいと思いました。

 スラムダンクを知らないけどバスケが好きな人は、1度「THE FIRST SLAMDUNK」を見てみてもいいかも。

 …バスケ好きでスラムダンクを知らない人が果たしてどれくらい存在しているのか気になるけど…。

 ネタバレなしの方でも書きましたけど、桜木の素人っぽい動きのリアルさ等。

 あとは音ですね。

 バスケの音でした。

 臨場感あふれる試合展開で、まさに会場で湘北VS山王を見ていたような感覚になりました。

 もしかしたら、見ている人にそういった感覚になってほしいと思って、名シーンを数多くカットしていたのかなぁ。

名シーンカットも多かったけど、光るシーンもあったよね!

 名シーンカットの連続で悲しい気持ちになりましたけど、桜木のかめはめ波みたいな念の送り方が忠実に再現されていて面白かったところもありました。

 桜木と赤木のタッチの後に、桜木の手が真っ赤になって痛そうにしている細かいシーンを見つけてニヤッとした。

 あと、安西先生の顔をタプタプするシーンは、CGの感じもあって笑えた。

 随所に、原作ファンが好むシーンが散りばめられていることも間違いありませんので、見るのはアリです。

 特に、宮城の手の描写が細かいんですよ。

 三井たちに囲まれた時の震えを隠すためにポケットに手を突っ込むとか。

 彩子のアドバイスで、何かあるたびに手を開いて見つめたりとか。

 特に1番良かったのは、ラスト1分の描写です!

 途中から無音になって、最後のタッチの音で音が戻る演出は良かった。

 …それでも十分良かったけど、私は、全部無音になるんじゃなくて、観客の声が消えて、バスケの音だけ残す演出にして欲しかった。

 バッシュの音、ドリブル音、選手の息づかい。

 そして、何よりも、試合終了のブザー音と、そのあとのボールがネットに入ってネットを揺らす音。

 その後の流川と桜木のタッチの音で、観客の絶叫が入ってくるって演出だったら泣いてたな。

続編が来るなら傑作!これで終わりなら…

 結論からいうと、「THE FIRST SLAMDUNK」は各キャラ別視点の山王戦の続編が次々とくるなら傑作!!

 来ないなら…どのファン層に向けて作ったのかよく分からない作品になるだろうなって印象です。

 各キャラ視点の山王戦をやるという前提であれば、宮城以外の心理描写や名シーンをあえてカットしたのにも頷ける。

 今後、3年生編で、3年生の視点メインでの山王戦で1本。

 最後に1年生編で1本は最低でも欲しい。

 理想を言うと、三井で1本、赤木で1本、流川で1本、桜木で1本は欲しい。

 それが可能なのも、原作で、どのキャラも家族描写や過去描写がほとんどないからなんですよね。

 宮城がバスケをやる理由というのは、今回明かされました。

 ですが、桜木と宮城以外のキャラがなぜバスケをやっているのかという描写はありません。

 原作者も、それを狙っているのかもしれないですね。

まとめ

公式サイト「I.T.PLANNING,INC. 2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners」から引用

 今回の映画感想記事は「THE FIRST SLAMDUNK」でした。

 私は、スラムダンクがスポーツマンガで1番好きです!!

 たぶん、この結果は、今後も変わらないでしょう。

 だからこそ、スラムダンクに対するハードルはめちゃくちゃ高かったです。

 感想を読んだ方ならわかると思いますが、「THE FIRST SLAMDUNK」単体で言えば、私の期待を超える作品でありませんでした。

 そのため、今回の感想記事は少し辛口になってしまいました。

 ですが、私はスラムダンクが本当に大好きなのは分かってほしい。

 私のスラムダンク愛は、私のこの記事を読んでもらえればわかります。

 【漫画感想】「スラムダンク」 私が墓場にまで持っていきたい漫画ベスト1位!

 他にも、私のスラムダンクに対する評価が一目瞭然のこの記事を見てもらっても、私がどれだけスラムダンクが好きか伝わると思います。

 【完結済みマンガおすすめ】心が震えたスポーツマンガベスト20を熱く紹介!!

以 上

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