今回の感想記事は、司馬遼太郎さんの作品である「竜馬がゆく」です。
文庫にして全8巻とかなりの文量がありますが、「坂本竜馬」の魅力にひかれてあっという間に読み進めてしまうこと間違いなし!
長年の武家政権が終わり、時代が変わるその瞬間に活躍した人物が「坂本竜馬」です。
こんな方は必読!
幕末が好きな方
坂本竜馬が好きな方
坂本竜馬のことが気になる方
読書で活力を得たい方
この「坂本竜馬」の人気の高さは皆さんもご存じですよね。
なんたって、「坂本竜馬」の出身地である高知県の空港の名前が「高知龍馬空港」なんですよね。
日本の空港で唯一実際の人物の名前が付けられているのは「坂本竜馬」だけ!
そんな「坂本竜馬」の生涯を知りたいと思いませんか?
知りたいと思った方は、今すぐ「竜馬がゆく」を読みましょう。
読もうか悩んでいる方は、私の感想記事を読んで興味を持ってもらえたら嬉しいです。
また、感想記事には作品のネタバレはしておりませので、ネタバレが嫌いな方も安心して読んでもらえます。
なお、この記事では、「竜馬がゆく」に合わせて、「坂本龍馬」ではなく「坂本竜馬」表記にします。
余談ですが、私が「竜馬がゆく」を再読しようと思ったきっかけが、「Fate/Grand Order」の「坂本龍馬」メインのイベントをやって「坂本龍馬」熱が高まったからでした。
「Fate/Grand Order」の「坂本龍馬」が好きな方にも読んでもらいたい、そんな作品。
あらすじ

幕末、日本の激動の時代に生まれた一人の男・その名は坂本竜馬。
子供のころはいじめられっ子で泣き虫。
そんな竜馬が、大人になって、「薩長同盟」や「大政奉還」の立役者になるまでの波乱万丈の人生を描いた傑作歴史小説。
感想

坂本竜馬の生き様に感動
「竜馬がゆく」はどうしてここまで人気があるのでしょうか?
現代の私たちの坂本竜馬像は、間違いなくこの「竜馬がゆく」の坂本竜馬でしょう。
確かに、史実とは違う司馬遼太郎さんの脚色が加えられた存在です。
それでも、坂本竜馬の生き様には男として感動せざるを得ない。
幕末後、天下を取る薩摩・長州・土佐などの各藩も、結局は「薩摩藩」「長州藩」「土佐藩」という枠組みでしか動きません。
だからこそ、江戸時代は約300年も続いたのでしょう。
外国に侵略されかける日本。
それをわかっていながらも、「〇〇藩」というこだわりを捨てることができません。
ですが、それが当たり前だったのが幕末なんです。
そんな中、小さい頃はいじめられっ子で泣き虫、勉強もできずに先生にさえ見放された「坂本竜馬」が動き始めます。
目的は、日本を1つの国とし、日本に住んでいる人間を日本人と意識させるため!
当時のアメリカの大統領制に惹かれ、そんな国を作りたいと願った竜馬。
そのために、東に西に奔走し、歴史で有名な「薩長同盟」を成し遂げ、さらに徳川家の支配体制に終止符を打つ「大政奉還」をやり遂げます。
この生き様に本当に感動するんですよね。
この時代、ただ一人、未来を・世界を見ていたのが「坂本竜馬」だったんでしょう。
何かに迷ったときは、「坂本竜馬」の生き様を思い出したくなる…そんな面白さがあります。
坂本竜馬の人柄に惹かれる
本作「竜馬がゆく」は、「坂本竜馬」の人としての魅力の高さの描かれ方が絶妙なんです!
正直なところ、「坂本竜馬」ってかなり不潔なんですよね。
会話中に興奮すると、袴のひもを口にいれてクチャクチャしながらしゃべるのがクセとのこと。
会話をしている相手の顔につばがかかるなんてのは当たり前。
他にも、風呂嫌いでも有名ですよね。
正直、私は、一緒に仕事する人でそんな人がいたらドン引きします。
でも、坂本竜馬はみんなから好かれるんですよね。
確かに、風呂ギライと言っても、水浴びはしていたみたいです。
他にも、外国文化好きとして、香水もよく使っていたみたいですね。
そういう意味では、竜馬はおしゃれさんなんですよ。
というように、「坂本竜馬」は普通の人とはどこか違う独特の感性を持っていました。
若い時代は剣術に明け暮れて、北辰一刀流の名人になります。
それでもなお、「坂本竜馬」は生涯その剣の腕を使うことはないんですよね。
あの幕末の時代のなかで人を斬らなかったんです。
人を斬ること以外で日本を救おうとしたことが、このことからもよくわかりますよね。
他にも、司馬遼太郎さんの筆がうまいのか、竜馬の人柄の良さがたくさん描写されていて、「竜馬がゆく」世代の人が竜馬大好きになるのはしょうがないなぁって思っちゃいます!
1番竜馬の人柄で凄いと思ったのが、大政奉還を終えた後、竜馬が新政府の役人にならないことに対して疑問を持った人が竜馬に問いかけるんシーンがあるんです。
あなたはなぜ役人にならんのですか?と…。
それに対する竜馬の答えは
「世界の海援隊でもやる」
竜馬が国を変えたのは、世界貿易をしたかったから?ってなりました。
自分のやりたいことをやろうとしたら日本を救っていたって展開だったら面白い。
歴史のドラマが凄いの一言
「坂本竜馬」がどのように亡くなったのかは、ほとんどの方がご存じのため、ネタバレにはならないと思って書いちゃいます。
大政奉還を終えたのち……暗殺されます。
日本の未来を作って、これからやっと「世界の海援隊」をやる予定だったことを考えると…。
めちゃくちゃつらい…。
そして、今なお誰が暗殺したのか分かっていないんですよね。
新選組?
見廻り組?
薩摩?
長州?
色々な意見があるようです。
この劇的な生涯の終え方が、また「坂本竜馬」に惹かれる理由の1つなのかもしれません。
また、皆さんは大企業の「三菱」は知っていますよね。
この「三菱」は、坂本竜馬と縁が深いんです。
三菱創業者の「岩崎弥太郎」さんと「坂本竜馬」は知り合いでした。
同じ土佐藩出身なんです。
三菱のマークも、土佐の家紋を参考にして作られているんですよ~。
また、三菱は、もともと竜馬が作った「海援隊」のメンバーで構成されていました。
竜馬が亡き後、「岩崎弥太郎」さんが竜馬の志を継いで作った会社が、今では、日本を代表する大企業になっているんだから、ドラマがあります!
「竜馬がゆく」を読んだなら
「竜馬がゆく」を読み終わった方であれば、次に読む作品は決まっています!
「竜馬がゆく」の中ではたくさんの偉人が登場しました。
どの偉人も、それはもう魅力的に描かれていましたよね。
日本史の教科書を開けばそこかしこで見かける名前ばかり。
その中で、とっても魅力的ではあるが、唯一初めて聞くかも?って思われる人物がいます。
それは、「人斬り半次郎」と恐れられた「中村半次郎」。
のちの名は「桐野利秋」!
読んだ方は気になりませんでした?
私、初めて読んだときはとっても気になりました。
そんな私と同じ感想を持った方にオススメの作品がこちら!
池波正太郎先生の「人斬り半次郎」です!
「人斬り半次郎」の魅力を詳しく知りたい方は、私のこの記事を参考にしてください。
【読書感想】幕末四大人斬りの出世頭の生涯!「人斬り半次郎」努力の大切さを学ぶ。
まとめ
今回の感想記事は、「竜馬がゆく」でした。
「竜馬がゆく」が与えた坂本竜馬の印象はとんでもなくでかいと思っています。
世の9割が思い浮かぶ坂本竜馬像は「竜馬がゆく」の竜馬なんじゃないかなぁ。
それくらい読んだ人の心に衝撃を与える作品となっています。
最後に、坂本竜馬の言葉で1番印象に残っているものを紹介して終わります。
世の中の
人は何とも云はばいへ
わがなすことは
われのみぞ知る
この言葉は、人に何と言われようと、自分の道を突き進んだ坂本竜馬の人生そのままの言葉だと思います!! 以 上
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