【アニメ感想】人間とは?充実した人生とはいったい 楽園追放-Expelled From Paradise-レビュー

アニメ感想

 この記事は、3DCG・SFアニメ映画の傑作である「楽園追放 -Expelled From Paradise-」の感想記事になります。

 「楽園追放 -Expelled From Paradise-」を見ようか悩んでいる方に対しては、ネタバレなし感想を読んで少しでも作品の雰囲気を理解してもらえればと。

 また、もう見たよって方には、ネタバレありで感想を書いていますので、ぜひ読んで感想を共有しましょう!!

 「楽園追放 -Expelled From Paradise-」は、2014年製作の全編3DCGで描かれたアニメ映画です。

 SF映画の傑作という点と、3DCGの傑作という2つの側面を持つこの作品。

 まだ見たことのないあなたは、今すぐ見てください!!

 この作品は、見て損はさせません。

 また、監督が、アニメ「SHIROBAKO」の木下監督のモデルであり、「鋼の錬金術師」で有名な水島精二さん

 脚本が、「PSYCHO-PASS サイコパス」や「Fate/Zero」で有名な虚淵玄さん

 さらに、原作がニトロプラスさんということで、ちょっと重―い話を想像する方も多いと思います!!

 ですが安心してください!

 この作品は一切重くありません。

 基本的には、見終わった後にいい意味での充実感を得られることを約束します!!

あらすじ

 ナノハザードにより廃墟と化した地球。

 人類の多くは地上を捨て、データとなって電脳世界ディーヴァで暮らすようになっていた。

 西暦2400年、そのディーヴァが異変に晒されていた。

 地上世界からの謎のハッキング。

 ハッキングの主は、フロンティアセッターと名乗った。

 ハッキングの狙いは何か。

 ディーヴァの捜査官アンジェラは、生身の体・マテリアルボディを身にまとい、地上世界へと降り立つ。

 地上調査員ディンゴと接触しようとするアンジェラを待ち受けていたのは、地上を跋扈するモンスター・サンドワームの群れ。

 アンジェラはそれを迎え撃つため機動外骨格スーツ・アーハンを起動する。

 荒廃した地上のどこかに、フロンティアセッターが潜んでいるはず。

 アンジェラとディンゴの、世界の謎に迫る旅が今、始まった。

公式サイト「東映アニメーション・ニトロプラス/楽園追放ソサイエティ」より引用

感想

公式サイト「東映アニメーション・ニトロプラス/楽園追放ソサイエティ」より引用

ネタバレなし

 3DCG作品の傑作と言って間違いなしです!!

 2014年の作品ですが、令和になった今見てもCGの滑らかさが素晴らしい!!

 普段のアニメーションとは違うCGで見ていてもあまり違和感を感じませんでした。

 それにより、アーハンというロボットでの戦闘シーンに迫力があってカッコよかったです。

 私の中でのCGのイメージは、まさにロボットのように、人間ではなく機械などの動きをカッコよく描いてくれるというイメージだったんですよね。

 そのイメージ通り、迫力のある戦闘シーンを見せてくれました。

 それに比べると人間や動物などはやっぱり手書きの方がしっくりくるイメージでしたが、楽園追放に関しては、CGでも違和感がありませんでした。

 この違和感のなさが素直に凄いと思います。

 当時、

 VFX―JAPANアワード2015・劇場公開アニメーション映画部門 優秀賞

 や

 日本映画テレビ技術協会・映像技術賞 アニメーション部門

 という賞を取っているだけありました。

 と、映像について語っていても仕方がないので、もっと本題に入っていきたいと思います。

 楽園追放の魅力は、何といっても主要キャラ3人の設定の良さに尽きる!!

 まず、主人公であるアンジェラ

 ディーヴァの捜査官であり、とにかく出世欲が高いキャリアウーマンですね。

 このアンジェラが生身の体に入って荒廃した地球を旅した先に得たものが何だったのか…。

 この作品のテーマの1つでしょうね。

 詳しくは、ネタバレありの方で話します。

 このアンジェラが可愛いですよね。

 実年齢だと30歳ぐらいの設定ですが、生身の体は、ある事情で16歳くらい…。

 この外見だから作中の行動に違和感を感じませんが…外見が実年齢通りだったら…。

 アンジェラちょっと子供っぽいところあるよね。

 それが、逆に言うと、ディーヴァという世界で暮らす人間の思考なのかもしれません。

 そして、地球でアンジェラのサポートをする男ディンゴ。

 このディンゴは絶対にクリント・イーストウッドがモデルですよね?

 これがディンゴ

 

公式サイト「東映アニメーション・ニトロプラス/楽園追放ソサイエティ」より引用

 

 これがクリント・イーストウッド

 

 若いころのクリント・イーストウッドのマカロニ・ウエスタン好きな人なら絶対に共感してくれる!!

 たぶん、脚本の虚淵玄さんが「セルジオ・レオーネ」が好きみたいなので、そこから来てるんでしょうね。

 だからなのか、私はこのディンゴのキャラが大好きなんです!!

 仕事はできるが問題児という設定、渋い!

 150年前の音楽を愛する設定、渋い!

 実績を残しているんだから、ディーヴァの市民として生きていけるはずなのに、生身の肉体で生き続けるという設定、渋い!

 何がいいたいのかというと、私の好きなハードボイルドな感じがつまっていて大好き!!

 といえばディンゴの良さが伝わるのかな?

 詳しくはネタバレあり感想のところで語ります。

 もう1人忘れちゃならないのがフロンティアセッターのキャラがいいということです!

 これは、語るとネタバレになっちゃうので、やっぱり詳しくはネタバレあり感想で語ります。

 ということで、ネタバレあり感想にいきますか。

ネタバレあり感想

 ここからはネタバレありです。

 まだ映画を見ていない方は気をつけてください。

人生とは何か?人として生きるとは何か?幸せとは何か?

 このテーマがわかりやすく描かれていてよかったです。

 そもそも人類は、荒廃した地球にいるままでは滅ぶと思ったのでディーヴァに上がります。

 そこで、肉体を捨て、電脳となって生きることに。

 この電脳で生きることが果たして幸せなのかは、人によって答えは違うと思います。

 この作品でも、どっちが正しいという答えは出していませんし、出すことなんて不可能ですよね。

 そこで興味を持ったのが、作中のアンジェラとディンゴの会話です。

 アンジェラは、ディンゴの趣味の音楽を理解しません。

 アンジェラは、電脳になれば、扱うメモリによって、いくらでも凄い体験ができる…。

 電脳化すれば、空腹も病気もなく、自分たち電脳化した人間は、普通の人間よりも進化した存在だと言い切ります。

 ですが、そこでディンゴはすぐ答えを出しません。

 視聴者にそれを意識させたうえで、その後にたびたび出てくる描写で何となく視聴者はわかります。

 また、アンジェラ自身も、旅をしていくうえで理解します。

 そのアンジェラが理解するうえでのキーパーソンがフロンティアセッターの存在です

 自我を持ったAI、つまり人間と同じような思考を持った機械のフロンティアセッター。

 作中でも、ディンゴと音楽について意気投合したりするフロンティアセッター、それを見たアンジェラの心の変化が素晴らしいです!

 作中では、正直、フロンティアセッターとディンゴが人間らしく、自らを進化した人類と言っていたアンジェラが寂しそうなんですよね。

 それを見てアンジェラが人間っぽくなっていくのがこの作品のだいご味の1つでした。

 特に印象的なシーンが、中盤でアンジェラがディンゴに電脳化をしないのか問いかけるシーンでした。

 あなたは優秀なのに愚かな人。

 より良い人生の価値ってものをまるで理解していない。

 なぜディーバに来ないのかと問いかけるアンジェラに対するディンゴの答えがこの作品で製作者が言いたかったことなんだと思います!

 ディーバに行けばどこまでも自分を進化させられるのはうそで、実際に1人に対して割り当てられるメモリは決まっている。

 そして、そのメモリは、個々の功績によって割り当てられる量が決まるんです。

 だからこそ、アンジェラは、他の捜査官を出し抜いて1人で手柄を得ようとしてロリッ子になってまで地球で活動したんですよね。

 それがディンゴはおかしいと思ってるんです。

 仮に、怠け者がいた場合は、その怠け者のデータはアーカイブに凍結されます。

 それは、電脳化た人にとっては永遠の死ってことなんですかね。

 しかも、1度凍結されたら、もうそれを挽回する機会なんてめぐってこないはず。

 そりゃあみんなそうなりたくないから必死に功績を得ようと頑張りますよね。

 でも、それって自由なんですかね?

 この世界では、電脳化した先には進化や自由が待っていると言っていますが、全然自由じゃありません。

 常に誰かの顔色をうかがったり機嫌を取ったりしながら生きていくことしかできないディーヴァの住人たちは、肉体という檻からは抜け出せたかもしれませんが、その代わりに社会という檻につかまってしまっているんです。

 この辺りのディンゴのセリフを聞いてハッとなりました。

 今の私たち社会人の多くが、ディーヴァと同じだと。

 結局、会社で解雇されないよう、より多く給料をもらえるように出世するよう、みんな誰かの顔色をうかがって生きていますよね。

 奴隷になってまで楽園で暮らしたいとは思わないというディンゴのセリフ…心に響いた。

 その反面、自分の使命のために、100年以上かけて1人で活動を続けたフロンティアセッターは人間らしいんでしょうね。

 AIとして生まれたフロンティアセッターの使命は、外宇宙の探索でした。

 しかし、人類はディーヴァで生活するようになり、外宇宙の探索は不必要になりました。

 ですが、フロンティアセッターはもう不必要自分の使命を最後までこなそうとします。

 そこがディーヴァの人間とは真逆ですよね。

 そんなところでディンゴと気が合ったんでしょう。

 そして、ディーヴァの襲撃を耐え、外宇宙へと旅立つフロンティアセッターに対して言ったディンゴのセリフがまたグッときました。

 歌を歌って、仁義をとおして、星空に夢を見たあんたなら、それはもう人間でいいんじゃないかと…。

 人間の定義ってあいまいですよね。

 ディーヴァのお偉いさんに比べたら、ベースボールキャップを被って歌を歌うR2D2みたいなフロンティアセッターの方がよっぽど人間らしいです。

 この作品のテーマは人間とは何かなんでしょうね。

 それを教えてくれるのが、ディーヴァという社会において異端であるディンゴと、人間ですらないAIのフロンティアセッターというのが、本当に上手でした!!

 そして、EDクレジットの途中に入るディーヴァのお偉いさんたちのシーンが印象的でした。

 優秀な捜査員であるアンジェラですら、旧来の人類の価値観に感化されて脱落したと言ってるんですよね。

 脱落したと言っているシーンのバックではアンジェラが人間らしく笑ってるんです。

 そして、EDクレジットの後には、主題歌を口ずさみながら宇宙を進むフロンティアセッターが出てくるんですよね。

 この映画の締め方の演出がまた素晴らしい!!

 この対比を見て、あなただったらどっちが正解だと思いますか?

 あなたならどちらを選びますか?

 この問いに正解がないのはわかってます。

 進化の果てが幸せなのかというSFでよく見る問題ですよね。

 シンプルであり、映画という尺の中にうまく収めるのが難しいこのテーマを見事に描き切ったこの作品は間違いなく傑作です!!

 

見るなら

 dアニメストア

 U―NEXT 

 であれば見放題で見れますよー。

まとめ

 最近パチスロになって話題が再燃している楽園追放。

 まだ見たことがない方がいたら、ぜひともこの機会に見てみてください。

 間違いなく、3DCGアニメの傑作として、SF映画の傑作として語り継がれるアニメです。

 私自身、SFというジャンルは、小難しいことが多いのであまり好んで見ようとしないことが多いです。

 そんな私でも、この楽園追放は最後までワクワクしながら見ることができました。

 この記事を見て、少しでもこの映画の良さがわかってくれたなら嬉しいです。                                                     以 上

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