今回の感想記事は、太平洋戦争の過酷さや異常さを知ることができる作品「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」です。
「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」は、今後アニメ化も決まっている人気作品のため、知っている方も多いかもしれません。
そんな「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」は
戦争がテーマのマンガだから話が暗そう
グロテスクなシーンが多そう
戦争なんて怖い
太平洋戦争ってなんだ?
と思うような方たちにこそ読んでもらいたい作品です。
太平洋戦争終結が1945年(昭和20年)。
当時のことを知っている方々は減ってきています。
もちろん、私は当時の状況を知りません。
だからこそ、「戦争よくない」と考える人が1人でも増えてくれることを祈って、本作「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」をオススメしたいです。
この記事においては、作品のネタバレは一切しません。
そのため、まだ「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」を読んだことがない方でも、安心してこの記事を読んでもらえます。
「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」を読んでみようか悩んでいる方は、私のこの記事を参考にしてください!
あらすじ

1944年(昭和19年)。
主人公田丸は、太平洋戦争末期の「ペリリュー島」に配属された。
「ペリリュー島」の飛行場をアメリカ軍に奪取された場合、日本本土まで空爆される危険がある。
そのため、「ペリリュー島」に配属された日本兵たちは徹底的な持久戦を強いられることになった。
楽園のような美しい島「ペリリュー島」の地獄を主人公田丸の視点から描いた物語です。
感想

読めば伝わる!戦争の悲惨さ
「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」は、史実にあったペリリュー島での戦いを描いた作品となっていますが、これが本当に壮絶でした。
ペリリュー島に配属された日本兵たちは、日本からの物資の援護はなく、続々と投入されるアメリカ軍との戦いを強いられる。
その結果、食糧問題、病気問題などなど、主人公田丸たち日本兵は、過酷なサバイバルを強いられます。
そのうえ、日本の勝利のために戦い続けるのが当たり前、そのためなら命を捨ててでも持久戦を続けろという命令に一途に従う日本兵たちの異常さ。
しかも、ペリリュー島に配属された日本兵の年齢は、ほとんどが20代前半。
これからの未来を生きる若者たちだったんですよね。
作中の悲惨さを詳しく書くとネタバレになってしまうので控えます。
ですが、主人公田丸は、たびたび命についての選択肢を迫られます。
その際、もし自分がその場にいたらどうしただろうか?
何が正解なのだろうか?
というのが、本当にわからなくなるのでつらかったです。
太陽が出ている間は海からの爆撃にさらされ、夜にしか活動できない。
昼に洞窟に隠れていても、アメリカ軍に発見されたら死ぬしかない。
毎日ひたすらに耐え忍ぶ日々を、何と日本が戦争に負けた後も続けていたんですよね。
途中日本軍からの連絡は途絶え、ひたすら日本の勝利のためにと戦い続けた日本兵たち…。
いくらアメリカ側が終戦を伝えても納得しない、納得できない心の在り方。
この考え方、こんな考え方に至る教育のされ方が異常ですよね。
本作「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」は絶対に最後まで読んでもらいたい作品です!
ペリリュー島での激戦の後日談が、「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」の根幹になると思いながら読んでいました。
なにより、戦争で生き残れる人間の特徴はただ一つ、それは、「運がいい人」に尽きるんだろうなぁって思いました。
可愛い絵柄のおかげで最後まで読むことができる
本作「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」は、ほとんどが壮絶な内容です。
ですが、絵柄のかわいらしさのおかげで、読んでいて気持ち悪くならなかったのは大きいと思いました。
作中のキャラは、3頭身くらいで、コミカルな見た目をしています。
そのため、グロテスクな作品が苦手な私でも最後まで読むことができました。
戦争がテーマのマンガでしょ?
それって体がバラバラになったり、色々とグロテスクなシーンが多いんじゃない?
そこまで気持ち悪い作品は読みたくないって思う方はいると思います。
ですが、そんな方でも最後まで読み続けることができ、それでいてなお戦争の悲惨さが失われていないのが「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」です。
「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」であれば、中学校の図書室に置いても問題ないですよね。
「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」を読むと、人それぞれ感じるものがある
本作「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」を読了して何も思うか?
きっと人それぞれ思うことはたくさんあると思います。
その中で必ず思うのは、戦争はよくないってことに尽きるでしょうね。
ペリリュー島で何年もゲリラ生活を続けさせられた主人公田丸たち日本兵たち。
ペリリュー島にもともと住んでいたのに、戦争によって島から非難させられた島民たち。
諦めない日本兵たちに苦しめられるアメリカ軍。
そして、空爆によって焼け野原になったところで暮らすしかない日本人たち。
これを見るに、結局戦争をやってつらい思いをするのは、私たち一般人なんですよね。
皮肉なことに、太平洋戦争で負けた日本が息を吹き返すきっかけになったのが、朝鮮戦争での戦争特需だったのだから複雑です…。
私がこの記事を書いているのが2022年2月下旬。
ちょうどロシアがウクライナに侵攻しました。
過去の世界大戦があってもなお、戦争はなくならないんだなぁ。
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まとめ
今後、アニメ化も決まっている「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」。
正直、この作品をアニメにしようと思った製作陣は英断だと思いました。
内容としては、アニメ的な面白さというのは難しいのではないかと感じました。
ただただ戦争の怖さを表現しているマンガだったため、これが映像で音も入ることを考えるとゾッとします。
マンガだったからこそ最後まで物語を追うことができたと思っていたので、アニメ会社の実力に期待したいですね。
原作の怖さを和らげるマイルドさをどれだけ出すことができるのかが重要な気がします。
最後に、本作「ペリリュー -楽園のゲルニカ-」で1番印象に残った言葉を残して終わりにしたいと思います。
スリや泥棒に手を染めていく子もいた
大人でも子供でも一日一日綱渡りのように
生きている人がたくさんいた
あの子たち
すごく痩せてたな
思えば
ペリリュー島で米軍の食料を奪ってた僕らの方が
ずっと満足に食べられてたんだ
ひどい目にあってたのは私らだけじゃなかった
主人公田丸がおじいちゃんになってからの述懐。
本当に複雑な心境にさせてくれる作品だったなぁ。
以 上
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