今回の感想記事は、ギャグ風戦国時代マンガの傑作「へうげもの」。
登場する戦国武将全員が人間だったと叫びたくなるこの傑作をまだ読んでない人がいたらもったいない!!
「へうげもの」は
こんな方にオススメ
戦国時代が好きな方
戦国時代を知らない方
人生の疲れを癒したい方
に特にオススメ!!
また、この記事についても、まだ「へうげもの」を読んだことがない方に向けて、ネタバレなしです。
そのため、これから「へうげもの」を手に取るか悩んでいる方も、安心してこの記事を読むことができますよー。
そして、一人でも、私のこの記事で「へうげもの」を読んでみようと思ってくれた方がいたら嬉しいです。
あらすじ

時は戦国時代。
この戦国時代に、武に生きず、己の欲望の赴くままに生きる男がいた。
その男の名は、古田織部!
織田信長の部下から江戸時代の誕生まで己の数寄を追い続けた古田織部を主人公として描く唯一無二の戦国時代マンガ。
感想

戦国武将たちがもっと好きになる!?
「へうげもの」を読んで思うことは、自分が今まで触れてきた戦国時代の武将とは一味違う人間たち。
出てくる戦国武将の個性が本当に素晴らしいキャラ付けされていて、あぁ~戦国武将たちは戦国時代に生きてたんだなぁって謎の感動を味わいながら読んでいました。
この謎の感動は、戦国時代の武将たちと、今を生きる私たちの共通点等がさりげなく散りばめられているからだと思います。
今を生きる私たちだからこそ伝わる細かいネタをうまい具合に戦国武将の個性に落とし込んでいるんですね。
最近では、評価がかなり見直されている気がする明智光秀と石田三成。
この二人が、「へうげもの」連載当時からかなり良いキャラしているんです。
特に、明智光秀のカッコよさと言ったらもう忘れられない。
「へうげもの」の作中で1番「乙」だったのは、間違いなく明智光秀だと思う。
物語の中で、いまいち「侘び」というものが理解できなかった私は、この明智光秀の最期の辺りで「侘び」を理解した。
この「侘び」の理解のタイミングは、多くの読者がうなずいてくれるはず。
「へうげもの」の明智光秀のカッコよさは、ぜひ「へうげもの」を読んでください!
そして、もう一人のとっても不器用な男・石田三成…。
こいつの不器用っぷりと言ったら、見ていて歯がゆくなってくる。
三成…!!お前ってやつは…。
石田三成で有名な史実のエピソードとして、大谷吉継との茶会のエピソードがありますよね。
このエピソードをあそこまで面白く、また、この茶会で読者が石田三成を大好きになるという仕掛けがあって、作者の力量の高さがよくわかる。
そのほかにも、戦国武将の史実のエピソードを面白おかしいエピソードとして作中に落とし込む技術が本当に凄い。
豊臣秀吉に許してもらいたい伊達政宗が行った有名なエピソードが、古田織部のいたずらって展開とかもう最高!!
「ちょっちゅね」と言いながらシャドーボクシングに興じるパンチパーマの加藤清正が大好きだし…。
「へうげもの」の武将たちへの数寄を語ったらもう止まれなくなる。
最後に言わせてくれ!!
みなさんのイメージする戦国武将って、徳川家康が最後じゃないですか?
徳川家康よりも後の戦国武将って言ったら名前出てこないですよね。
それは当たり前で、徳川家康が戦国時代を終わらせたから、戦国武将は生まれないからでしょう。
だから、徳川家康の息子の徳川秀忠のことはあまり知らないですよね。
また、豊臣秀吉の息子である豊臣秀頼のことは、悲劇の武将のイメージしかないですよね。
この二人が、「へうげもの」では素晴らしい個性を持ってる!!
徳川秀忠は、初登場時は、数寄なんて武士には不要だと断言していたが…。
それが段々と、もう…ね。
この秀忠が大好きになる過程は、皆さんが「へうげもの」を読んで体感してください!
また、豊臣秀頼も実に魅力的。
豊臣秀頼は、母親の淀殿に言いくるめられて人形みたいなイメージを持っている方多いんじゃないですか?
だけど、「へうげもの」の豊臣秀頼は一味も二味も違いますよ!!
関ケ原の戦いで、豊臣恩顧の武将たちがなぜ徳川家康側についたと思いますか?
豊臣家を滅ぼしたかったわけじゃないんですよ。
それは、悲しいことに石田三成に人望がなかったんでしょう。
関ケ原の戦いから分かるように、戦国武将は、無駄に命を散らさないんですよね。
そんな戦国武将たちが、なぜ大坂の陣で豊臣側に参陣したと思いますか?
多くの大坂の陣の作品では、死に場所を求めて等の理由で表現されていることが多いと思います。
この理由も、「へうげもの」風に言えば「乙」ではあります。
ただ、本当にそうでしょうか?
私は「へうげもの」を読んで疑問に思うようになりました。
詳しいことはネタバレになるかもしれないので話しません。
ただ「へうげもの」を読んで感じてほしい。
…大坂の陣の武将たちがなぜ豊臣家を命がけで守ろうとしたのかを。
へうげもので学ぶ!○○たちはここから生まれた!?
この「へうげもの」を読むと、雑学も身につきます。
そもそも、戦国武将としてはマイナーな古田織部。
この古田織部で1番有名なものが織部焼でしょう。
作中では、他にも、様々な有名な芸術品の誕生の瞬間に出会います。
風神雷神の絵の誕生理由
プロレスのローブブレイク
伊達男の意味
大阪の陣の真田勢の強さの真実
などなど、様々な有名エピソードの誕生の瞬間に立ち会えるのが「へうげもの」
ギャグとシリアスの絶妙な融合
「へうげもの」が面白いと思うポイントを散々と語ってきましたが、「へうげもの」の物語が面白いのは、何といってもギャグとシリアスのバランスが絶妙なんです。
突然ですが、戦国時代を題材にしたマンガのほとんどはシリアスな作品ですよね。
読者側も、戦国時代という時代設定上、シリアスな展開を望む方が多いのかなと思います。
そんな戦国時代の設定なのに、「へうげもの」はとんでもないギャグをぶち込んできます!
しかし、戦国時代とはいえ、人間の営みには必ず笑いが必要だと思う。
「へうげもの」は、古田織部を通じて、人が生きていくには、笑いや感動が必要であることを伝えてくれます。
確かに、生きていくうえで、笑いは必要ですよね。
シリアスだけじゃ、人間生きていけない。
娯楽が山のように存在する現代ではなく、娯楽がほとんどない戦国時代で自ら娯楽を創造していく。
苛烈な時代だった戦国時代だからこそ、心の栄養は現代人以上に大切だったのかもしれない。
そんなテーマがふんだんに散りばめられているの知ったうえで、ぜひ「へうげもの」を読んでみてください。
また、シリアスとギャグのバランスの良さのポイントとして、もう1点あげるなら、キャラの表情の良さ。
「へうげもの」の大ゴマで決める表情はどれも甲乙つけがたい。
過剰なまでの表情の演出がなぜか見ていて心地いい。
これこそが「乙」なのかもしれない…。
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まとめ
今回の感想記事は、歴史ギャグマンガの原点!?「へうげもの」でした。
笑いあり、涙あり、雑学も身につくという一読三知の素晴らしい作品。
ただのギャグマンガに飽きた方
ただの戦国時代マンガに飽きた方
必見ですよ。
最後に、私が「へうげもの」を読んで1番心に刺さったセリフを紹介して終わります。
水清ければ魚棲まず
これ以上世を清うして……
民を泳げのうしてどうなさる……!?
面白いと思う気持ちは……
人を人たらしめておるもの……
それをなくしてしまえば……
人は……民は……
何で生きておるのかわからのうなり申す
日の本は人形だらけの死に体と化しましょうぞ
大御所様とて存じておるはず……
町造りや薬造りにて……
面白き事を興ずる効能を……!!
私が「へうげもの」という作品になぜ惹かれていたのか、この古田織部のセリフではっきりした。
以 上
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