【マンガ感想】劣等感を力に変えろ!! アイシールド21はアメフトマンガの金字塔

漫画感想

 

 アメリカンフットボール通称アメフトのマンガと言えば、マンガが好きな人なら99%はこの「アイシールド21」をあげると思います

 それほど、この作品は読者の心にアメフトを印象づけた作品です!!

 自分の劣等感に悩みを抱えている方や、熱いスポーツマンガに飢えている方にオススメです!!

 作者さんは、有名な原作稲垣理一郎先生×作画村田雄介先生の黄金コンビ!!

 稲垣理一郎先生は、現在「ドクターストーン」、「トリリオンゲーム」を連載しています。

 村田雄介先生は「ワンパンマン」の超作画で有名ですよね!!

 この2人がコンビを組んでいたんだから面白いに決まってる!!

 ネタバレなしで感想を紹介するので、まだ読んだことがない人も安心してください!!

あらすじ

主人公小早川瀬那(こばやかわせな)は、泥門高校に入学した高校1年生。

そんなセナは気弱な性格で小学生の時からいじめっ子からパシられる生活をしていました。

高校になっても不良からパシられるセナですが、セナには小学生からパシられ続けて鍛えられた脚力が!

そんな脚力に目をつけたのが、泥門高校アメリカンフットボール部のキャプテン蛭魔妖一(ひるまよういち)です。

セナの脚力にほれ込んだ蛭魔は、セナを無理やりアメフト部に入部させます。

最初は嫌々試合に出ていたセナですが、途中からアメフトの面白さに気づき、仲間とともにクリスマスボウル(全国大会決勝)を目指すために頑張るというストーリー

感想

劣等感をバネに頑張るキャラクターたち!!

 本作「アイシールド21」の魅力は、何といっても、キャラの個性を見事に作品に活かしていることです!

 特に、主人公たち泥門高校の泥門デビルバッツのメンバーはみんな主人公!!

 まず、主人公小早川瀬那(通称セナ)は、背が小さいヒョロヒョロの男の子。

 特技はとにかく脚が速いこと

 どれくらい速いかというと、作中トップクラス!!

 でも、前述した体格や、小さい頃からのパシられぐせで性格もひ弱。

 でも、そんなセナでもアメフトだけは輝けます。

 まずは1年生から紹介していきますね。

 次のメインキャラとしては、雷門太郎(通称モン太)。

 初登場時は野球部でした。

 ですが、キャッチだけしかできず、投げる打つが全くできなかったため、野球部では輝けませんでした。

 ですが、キャッチ=捕ることだけはピカ一!!

 お次は小結大吉。

 身長が150センチしかありません。

 ですが、パワーはベンチプレス110キロをあげるというパワータイプのキャラクターです。

 小結くんの劣等感と言えば、身長ですね。

 次は十文字一輝。

 彼は、父親との確執ですね。

 次に紹介する2人、黒木浩二と戸叶庄三と3人で不良をやっていました。

 とにかく自分だけでなく、黒木と戸叶と3人で認められたいという気持ちが強いんでよね。

 黒木浩二と戸叶庄三。

 この2人は、十文字に引っ張られて頑張っているイメージ。

 お次は瀧夏彦。

 このキャラはおバカ。

 瀧くんはプライドの高さがネックに。

 次からは2年生たちの紹介!

 「アイシールド21」の裏主人公蛭魔妖一(通称ヒル魔)。

 詳しくは後述します。

 栗田良寛

 アメフト大好きなおデブ。

 ベンチプレス160キロ、体重205キロ。

 劣等感は、おデブのためにスピードがないことですね。

 雪光学。

 雪光は、高校2年生になるまでは勉強漬けで一切スポーツやってきませんでした。

 雪光の劣等感は、苦手なスポーツから逃げていた今までの自分なんでしょうね。

 紹介したように、一見すると、他のスポーツでは活躍することが難しい選手ばかりなんです

 たとえば主人公のセナは、脚が速いだけ。

 モン太だって、捕ることしかできないから野球がダメでした。

 他のキャラも、アメリカンフットボールだからこそ輝けるんです

 その、アメフトだから輝けるというシーンの描き方が素晴らしいので「アイシールド21」は面白いんです!!

 作中でも、セナがヒル魔に対して問いかけるシーンがあります。

 アメフトもやっぱり取り柄ひとつじゃダメですか?

 バーカ逆だ。

 なんかひとつできる奴が欲しいんだよ。

 と言うように、この作品はこの言葉を体現しています。

 「アイシールド21」は、先ほど紹介したキャラたちを試合ごとに主人公にしているイメージなんですよね

 試合によって、試合中でも場面によって主人公が変わる作品がアイシールド21!!

 この各キャラクターの葛藤が、読んでいる読者の心に刺さって感動するんです!!

 今回は、主人公のチームである泥門デビルバッツのみ紹介していますが、敵チームの選手たちの魅力も、泥門デビルバッツに負けないくらいに魅力的ですよ。

チームの司令塔であるヒル魔妖一の魅力で面白さ100倍!!

 

 「アイシールド21」は、前述したように、各キャラクターにスポットが当たって素晴らしいのですが、特に素晴らしいのが、「ヒル魔妖一」の魅力です!!

 正直、この作品が何でこんなに心に刺さったのかというと、間違いなくヒル魔の存在です!

 何度も話しているように、アメフトは、何か1つ突出した個性があれば輝けます。

 ですが、普通はその輝きを放つことができないことがほとんどだと思います。

 実際に、作中では、突出した部分以外でも平均的に身体能力が高い選手は山ほどでてきます。

 他のスポーツだったらそういった選手の方がチャンスをもらえると思いますよね。

 ですが、とがった泥門デビルバッツの選手たちの個性を120%活かしたのがヒル魔なんです。

 ヒル魔自身も、身体能力に優れているわけではありません。

 身体能力でいったら平均的な人間です。

 ですが、ヒル魔は知略で強敵たちに挑みます!!

 泥門デビルバッツのそれぞれのキャラの個性を120%引き出して、勝てるカードを使ってチームに勝利を導いていくのが見ていてめちゃくちゃ感動します。

 初登場時から、学校中で近づかない方がいいと噂されていたり、実際に脅迫手帳なるもので色々な人を無理やり手下にしているシーンが数多くあります。

 他にも、銃を乱射したりとやりたい放題しているんです。

 そんなヒル魔ですが、アメフトに対しては誠実なんですよね

 このヒル魔のアメフト時とそれ以外の時のギャップに好きになった読者は多いと思います。

 実際に、ヒロインであり泥門デビルバッツのマネージャーの姉崎まもりさんも、セナと幼馴染ということで最初はアメフト部に入部します。

 ですが、最初はヒル魔を敵対視していたまもりさんですが、たぶん途中から好きになってるんでしょうね。

 そういうヒル魔のことを1番理解しているキャラとして活躍するんですけど、作者さんは、ヒル魔の魅力をわかりやすく伝えるためにマネージャーの存在を上手に使いました。

 主人公とヒロインの絆より、主人公以外のキャラとヒロインがそういう甘酸っぱい関係になる作品って珍しいですよね!!

 いとあはれ。

緻密に考えられた脚本

 アイシールド21の原作は稲垣理一郎先生。

 この方は、現在ジャンプで「ドクターストーン」を、ビッグコミックで「トリリオンゲーム」を連載中のためご存じの方も多いと思います。

 この稲垣先生の構成力が本当に素晴らしい!!

 週刊連載のジャンプの中でここまで無駄なく話を進めていった作品は珍しい!!

 最初の方に出てきた細かいネタが後半になっていいシーンになったり、そういった読んできた積み重ねがわかる!!ってなるシーンを作るのが上手!!

 こういった積み重ねが読んでいて泣けてきます。

 このシーンのここが最高だったとか語りたいところですが、ネタバレになるためやめておきます…。

まとめ

 スポーツマンガの傑作である「アイシールド21」

 まだ読んだことがない方はもちろん、1度読んだことがある方でも、2週目からが本番のこの作品!!

 読み返すなら今ですよー。 

 「アイシールド21」には数々の名シーンや名言がありますが、その中でも1番好きな言葉を紹介して終わりたいと思います。

 阿 含:もしもテメーに俺並みの身体能力がありゃ最強のタッグが…。

     まぁ相変わらずカスすぎて目も当てられねえがな。

 ヒル魔:…ないもんねだりしてるほどヒマじゃねえ。

     あるもんで最強の闘い方探ってくんだよ

     一生な

 このセリフはとても心に残りました。

 この作品で1番読者に伝えたいことがこのセリフにつまっていると思って読んでました!

 きっと読者だってそうなんですよね。

 自分のどこかで人より劣っている何かを抱えていて、それでもその劣等感と付き合っていかないといけないことはたくさんあります。

 そんなときはこのセリフを思い出して頑張ってるんですよね。  

 アイシールド21のように、心が震えるスポーツマンガはまだまだたくさんあります!

 そんな心が震えるスポーツマンガを紹介した記事を書いてますので、よければそちらも読んでみてください。

 【完結済みマンガおすすめ】心が震えたスポーツマンガベスト20を熱く紹介!!

                                         以 上

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