今回の感想記事は、もはや芸術と言っても過言ではない映像表現の「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」。
ただ、前作の「スパイダーマン:スパイダーバース」の方が、作品単体でいうと面白かった。
でも、それは、本作「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」があくまでも前後編の前編だから。
後編のために丁寧に物語を作り上げていった印象でした。
ただ、映像表現だけで言ったら前作を超えています。
この映像表現だけを取っても、必ず映画館で観てほしい!
また、吹き替え版と字幕版がありますが、私は吹き替え版をオススメします。
理由は、私は字幕版を見たのですが、映像の情報量が多すぎて文字を追うのが疲れる。
複数回観に行く前提なら、両方見るのはあり!
私も、今度吹き替え版を観に行く予定です!
さらに、前作「スパイダーマン:スパイダーバース」をまだ見ていない方は、先に見ることをオススメします。
「スパイダーマン:スパイダーバース」を見ることによって、本作「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」は何倍も面白くなりますよ。
前作「スパイダーマン:スパイダーバース」が気になる方は、私のこの記事を参考にしてください。
【アニメ映画感想】アニメーション映画史に革命を起こした!?「スパイダーマン:スパイダーバース」
なお、この感想記事は、前半はまだ映画を見ていない人のためにも、ネタバレなし感想になります。
記事の後半は、映画を見た人向けのネタバレあり感想になりますので、まだ映画を見ていない方は注意してください。
あらすじ

救ってみせる。
愛する人も、世界も。
ピーター・パーカー亡きあと、スパイダーマンを継承した高校生マイルス。
共に戦ったグウェンと再会した彼は、様々なバースから選び抜かれたスパイダーマンたちが集う、マルチバースの中心へとたどり着く。
そこでマイルスが目にした未来。
それは、愛する人と世界を同時に救えないという、かつてのスパイダーマンたちが受け入れてきた〈哀しき定め〉だった。
それでも両方を守り抜くと固く誓ったマイルスだが、その大きな決断が、やがてマルチバース全体を揺るがす最大の危機を引き起こす…。
〈運命〉を変えようとするマイルスの前に立ちはだかる、無数のスパイダーマンたち。
史上かつてない、スパイダーマン同士の戦いが始まる!
公式サイト「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」より引用
ネタバレなし感想

前作を超える映像表現は絶対に映画館で観るべき!!
1作目のスパイダーバースは、今見ても異次元レベルで凄い映像表現です。
その1作目の映像表現を超える映像表現を期待してもいいのかという私のハードルを軽々と越えていった。
アニメーションの最高峰は本作で決定!
異論はないと思うんだよね。
この映像だけでも、映画代金の元とれる。
逆に言うと、映画館で上映している期間しかこの感動を味わうことができないので、スパイダーマン好きだけでなく、アニメが好きな人は全員行くべき!
もはや一つの芸術。
また、今作の「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」は、物語を丁寧に作り上げることを意識しているのか、会話パートが非常に多い。
この会話パートで観客を飽きさせないために、芸術的な映像表現をバンバン使います。
そのため、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」の映画は見ていて飽きない。
倍速視聴が当たり前になりつつある今、観客を物語に引き込ませるために工夫している映像表現をぜひ映画館で!!
やっぱりスパイダーマンはアメイジング!!
映像表現の凄さも、スパイダーマンのアクションやキャラクターの豊富さがあるからこそ。
今まで築き上げてきたスパイダーマンの歴史があるからこそできる展開です。
かといって、色々なスパイダーマンが出るから面白いんじゃないですよね。
ストーリーの根底では、マイルスとグウェンの2人の物語。
このマイルスとグウェンの2人の物語に、後編で他のスパイダーマンがどう絡むのか…。
今から楽しみで仕方ない!!
ソニーが築き上げたスパイダーマンの歴史が凝縮された展開は最高!!
最初の映画スパイダーマンが上映されたのが2002年。
今から20年前。
この20年間でソニーが積み上げてきたスパイダーマン映画は、総数なんと9本!?
スパイダーマンと名のつかない作品は数にカウントしていません。
それらのスパイダーマン映画をすべて見て育った人、そんなスパイダーマンが大好きな人ほど、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」は面白い!!と思ったんじゃないでしょうか。
前後編の前編ということは頭に入れておいて。
あくまで、今回の「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」は、前後編の前編。
物語で言ったら、起承転結の「転」で終わります。
ここで終わっちゃうのかよーー!!!!
って心の中で叫ぶ…。
そのため、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」単体では、物語が終わらないので消化不良になる人もいるでしょう。
私は消化不良です。
かといって、後編が見れるタイミングギリギリまで見るのを我慢するのはもったいない。
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」は、後でどうせ配信されるからそのときに見ればいいやっていうのは絶対にNG!
先ほどから話しているように、映画館で観て衝撃を受けてほしい。
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」のラストを受けて、今後どういう展開になるのか1年間妄想して、自分の出した解答の答え合わせをするために後編を観に行くというのが1番の楽しみ方ですよ。
ネタバレあり感想

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か
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スパイダーマンの運命をぶっ壊せ!
スパイダーマンの代名詞と言えば、大切な人との別れ。
それはスパイダーマンの歴史の上では切っても切れない関係。
その別れを乗り越えることで、スパイダーマンは真のヒーローになっていくのが今までのスパイダーマンでした。
ただ、マイルスはまだその別れを経験していないとのこと。
1作目のアーロンおじさんとの別れはスパイダーマンの運命にはカウントされていないんだと思っちゃいましたけど…。
トビーピーターは、ベンおじさんとハリーとの別れ。
アンドリューピーターは、ベンおじさんとグウェンのお父さんとグウェンとの別れ。
トムピーターは、トニーとメイおばさん。
そう考えると、複数の大切な人との別れがあるなぁ。
この大切な人との別れからの復活というスパイダーマンのエモいポイントをぶっ壊せ!
っていう展開にはビックリ!!
スパイダーマンの良さを無くす可能性もあるんじゃないかとも思いましたが、高校生のマイルスが、父親が亡くなるのを黙って見逃せと言われて納得するはずがないですよね。
しかも、自分には父親を助ける大いなる力があるんですから。
そんなマイルスが世界のためではなく、自分の父親のために動くっていうのは、熱い展開ですよね。
大切な人を守るために世界を敵に回すって展開が大好きな人結構いるんじゃないですか?
…かくいう私も大好きでね。
そして、そんなマイルスは決して一人じゃないんですよね。
グウェンが集結させたグウェンの新旧バンドメンバーたち。
1作目のスパイダーマンたちが全然出ないなぁって思ってたら、まさかここで全員集合させるために溜めてたのかって一気に興奮しました。
このバンドメンバーの終結で物語終わらせるの本当にズルい!
ズルすぎる!!
映画館で映画を見ていて、ここまで終わらないでくれって切に願ったのは初めてでした。
マイルスが1作目と本作で得た仲間(スパイダーマン)たちと共に、スパイダーマンの運命をぶっ壊せるのか!?
後編が本当に待ち遠しいですよね。
ちなみに、私は運命をぶっ壊せると信じています。
話がそれるけど、グウェンのお父さんは、運命から逃れたってことでいいのかな?
署長を辞めることで運命から逃れることができるなら、マイルスもその辺りが光明になるんじゃないかなぁ。
まさに、世界を騙せって展開になるのかな?
後編まで予想が沢山できるのは、前後編の作品ならではの面白さですね。
本作の主人公はグウェン!?
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」の主人公は、グウェンだよね。
マイルスを軸として、マイルスとの対比でグウェンの過去と未来を描いたストーリーは素晴らしく面白かった。
映画の開始10分くらいのグウェンの物語には心打たれた。
グウェンが特別だということに気づいて、グウェンと同じ立ち位置になりたくてリザードになってしまったピーター。
そして、怪物になったピーターと戦う羽目になったグウェン。
しかも、自分の父親にピーター殺しの殺人犯と言われ続けてたんだから。
グウェンの人生が過酷すぎる。
そんなグウェンが、ヴァルチャーと戦うシーンで「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」の虜になりますよね。
あのどう表現してよいのか分からないヴァルチャーの質感と、スパイダーマン2099とスパイダーウーマンの登場で場内のテンションはMAX!!
この辺りの観客を物語に引き込む力は圧巻でしたね。
その後、マイルスと再会し、マイルスの家族と出会ったことで、グウェンは改めて父親と向き合うことに。
そして、グウェンのお父さんは署長を辞めることを知って、無事に和解となりました。
この和解で、グウェンのお父さんは運命から救われるのかな?
そうなると、グウェンの世界はどうなるのか。
この辺りが後編につながる答えになっていくんじゃないかな。
マイルスの運命が過酷すぎて…
ここからはもう一人の主人公であるマイルスについて話したい。
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」で浮き彫りになったマイルスの運命が過酷すぎて悲しい。
そもそもが、マイルスがアース42のクモに噛まれたこと自体が予定外。
マイルスがスパイダーマンの力を得てしまったことで、運命力が働いてマイルスの世界のピーターが死んでしまったというのが衝撃だった。
1作目であれだけスパイダーマンの力を得た苦しみ自体が、本来のマイルスの運命じゃなかったていうのがもう…本当につらい。
1作目のキャッチコピーが「運命を受け入れろ」でした。
でも、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」を見て分かるように、マイルスは本来の運命ではスパイダーマンにならなかった。
イレギュラーの存在のスパイダーマンであるマイルスが、スパイダーマンの運命を変えるカギになっているのは間違いないですよね。
そして、アース42のクモがマイルスのアース1610に行ったことによって、アース42はスパイダーマンがいない世界に。
このアース42のマイルスは、スパイダーマンになる運命を変えられた被害者。
そして、スパイダーマンからプラウラーに。
ただ、シニスターシックスが大暴れするアース42の世界で、シニスターシックスではないプラウラ―の存在は、悪か正義か?
この辺りが気になるところですよね。
私は、正義側なんじゃないかなぁって期待しています。
また、アース42のシニスターシックスの存在というものにもメチャクチャワクワクしているんですよね。
後編に詰め込み過ぎじゃない?
アース42のシニスターシックスに、アース1610のスポットとそのほかのスパイダーマンたち。
「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」でマイルスが戦う理由の下地を丁寧に作り上げたからこそ、後編でのマイルスに期待しちゃいますよね!!
小ネタから広がる未来にワクワクしちゃう
今回、実写版のスパイダーマンシリーズの小ネタがちらほらと登場していました。
ドクターストレンジが余計なことをしたことを非難されてたり、ヴェノムのコンビニのおばちゃんの登場、トビーピーターとアンドリューピーターの登場などなど。
これは、マイルスとは別に運命を変えたスパイダーマンであるトムピーターに何か繋がる展開になるんじゃないかとちょっと期待しちゃいます。
またヴェノムの世界に飛ぶってことは、ヴェノムの世界にもスパイダーマンがいるって思っちゃってもいいんですか??
ヴェノム3で登場が噂されているスパイダーマンに期待しちゃってもいいんですか?
といった、妄想が膨らむよねー!!
まとめ
今回の感想記事は、アニメ映画の革命児「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」。
前作とはまた違った二部作の前編。
この焦らし方は、エンドゲームよりも上な気がする。
前作を超える映像表現には、素直に驚かされた。
ただ、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」単体だけの評価で考えると、前作の方が面白かった…。
これは、「スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース」があくまでも前半部分が終了しただけだからしょうがないところではある。
そんな前作の「スパイダーマン:スパイダーバース」が気になる方は、私のこの記事を参考にしてください。
【アニメ映画感想】アニメーション映画史に革命を起こした!?「スパイダーマン:スパイダーバース」
以 上
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